■ロゴライター活用事例
八幡市立男山東中学校の場合
実践事例紹介の第1回目は、発明王のエジソンが電球を発明した時にこの町の竹を利用したことで有名な京都府八幡市の男山東中学校
丸本憲一先生にお話を伺いました。
◆先生とロゴライターの出会いはどのようなものでしたか?
Logoそのものはプログラミング言語として学生時代から知っていたんですよ。
簡単な命令でカメが動き、直感的に操作できるな、というような印象がありました。ただ当時は英語の命令だけだったんですけどね。それが再びロゴライターとして学校で再会した時、カメさんは変わってなかったが日本語で操作でき理解しやすさを感じました。
◆授業の中でロゴライターを取り上げようと考えられたきっかけは?
前任校へ赴任した時に以前から居られた先生がロゴライターを活用しており、その流れを自然と受け継ぐ形でしたので特に違和感というものはありませんでした。すでに日本語対応となっっていたこともあり、また1年間はサブとしてロゴライターの授業を見てきたので、子供の反応というか手ごたえみたいなものはその時から感じていました。
◆ロゴライターを活用するにあたって指導する側の準備内容や苦労された点などは?
やはり技術科の授業時間が減っている中で、どれだけロゴライターの時間をとれるかという点と、授業を進めていく過程で子ども達の習熟度にも少しばらつきが出来てくるのでその対応というところでしょうか。
ロゴライターの基本的なところだけだと10時間程度あればいいですが、ゆっくりと作品を作らせてやるとなるともう少しほしいですね。現在では16時間程度をロゴライターに充てています。
また、センスというか感性の良い子供には別途資料を与えてます。以前はプリントを作っていたこともありましたが、今はプログラミングサブノート付録の発展問題を利用しています。このサブノートについては小分けにプリントを配布していた時のように忘れてくることも無いですし、回収すればノートの内容で評価の資料にもなるのでそれなりに重宝してますよ。
◆子ども達の反応は?
当初こちらが思っていたものよりも良いものがありました。プログラムは基本的なことの組み合わせで生徒の工夫によっていくらでも広がっていくので、ひとつのものを作り上げていく中で完成したものへの思い入れとか喜びとかを経験することが出来ますよね。また、それなりの生徒でもレベルなりの結果を返してくれるので次のステップへ移行する意欲がわいてくるところが魅力です。簡単に言えばどの段階の生徒も達成感を味わうことが出来るというのは大きいと思います。少しうがった言い方ですが、休みがちな生徒であっても、それなりに対応できています。生徒はみな愛着を持って取り組んでいるようですね。
◆最後に、ロゴライターの活用を検討されている先生方へのアドバイスがあればお願いします。
そうですね、もし活用にあたってのネックがあるとするならば指導する側のプログラムの知識や技量についてだと思います。しかしロゴライターについていえばサブノートに書いてある内容を掴んでおけばまず問題ないです。極端に言えばロゴライターやベーシック・C等のプログラム知識が全く無くても生徒と一緒に学んでいけばそれで充分だと思います。
あとは先ほども話しましたが技術科の時間数が少なくなっている中で、またさまざまなレベルの生徒に対して、それぞれの段階に応じた結果を出してくれる教材というのは、生徒にとって達成感が持てるというか、自尊感情を育てるというような意味あいでも大きな魅力だと思います。
▼エジソンと八幡の竹については「エジソン 八幡」でweb検索をかければたくさん出てくるようです。
07年3月
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